こんにちは、元公務員のユウです。

ユウ
ユウ

公務員を目指そうと思って調べ始めると、まず「種類が多すぎて分からない」という壁にぶつかりますよね。私もそうでした。

公務員と一言でいっても、働く場所も仕事の中身もまったく違います。同じ「公務員試験」という名前でも、受ける試験によって科目も日程も変わります。

ここを知らないまま勉強を始めると、「自分は何のために何を勉強しているのか」が分からなくなります。私が3回も受験することになった原因の一つが、まさにこれでした。

この記事でわかること
  • 地方公務員と国家公務員のちがい
  • それぞれの代表的な職種
  • 転勤や給与など働き方のちがい
  • 受ける試験のちがい
  • 自分に合う種類の選び方

公務員試験は長い勝負になります。最初に全体像をつかんでおくと、その後の勉強がぐっと楽になりますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

公務員の種類の全体像

公務員は大きく2種類に分かれることを示すバナー画像

公務員は大きく分けると「地方公務員」と「国家公務員」の2つになります。どちらで働くかによって、勤務する場所も、担当する仕事の範囲も、転勤があるかどうかも変わってきます。

さらに、厳密には公務員ではないものの、仕事の性質が近い「独立行政法人」という選択肢もあります。まずはこの3つの関係を、図で整理しておきましょう。

国家公務員と地方公務員の違いを、勤務先・仕事の範囲・転勤の範囲・主な職種・試験の区分の5項目で比較した図

地方公務員と国家公務員のちがい

地方公務員は、都道府県や市区町村に採用されて働く公務員です。県庁や市役所のほか、警察官や消防士、公立学校の教員もここに含まれます。

一方で国家公務員は、国に採用されて働きます。財務省や法務省といった中央省庁のほか、国税局や法務局のような「出先機関」で働く人も国家公務員です。

大まかな分け方としては、地域の住民に近いのが地方公務員、国全体の仕組みに関わるのが国家公務員、とイメージしておくと分かりやすいと思います。

公務員に近い独立行政法人

「独立行政法人」は、国の業務そのものではないものの、公共性が高く、民間企業だけに任せるのは難しい仕事を行う機関です。

「国立病院機構」のように「〜機構」という名前が付いていることが多く、採用にあたっては公務員試験と同じように筆記試験や面接試験を受けます。

私自身は独立行政法人の試験を受けたことはありませんが、国立病院機構については公務員浪人の実際でも少し触れています。数多くの機関があるので、選択肢の一つとして知っておくと受験のチャンスが広がります。

種類を知ることが大切な理由

種類を知ることが大切なのは、目指す先によって勉強する科目が変わるからです。教養科目だけで受けられる試験もあれば、専門科目まで必要な試験もあるからです。

また、公務員試験は日程が合えば併願ができます。どんな種類があるのかを知っているほど、受験のチャンスを増やすことができるわけです。

ここまでのポイント
  • 公務員は地方公務員と国家公務員の2種類
  • 公共性の高い独立行政法人という選択肢もある
  • 種類によって試験科目と日程が変わる

地方公務員の主な職種

地方公務員は住民のいちばん近くで働くことを示すバナー画像

地方公務員は、住民の生活にいちばん近いところで働く公務員です。私たちが普段の暮らしで接する機会が多いのも、こちらではないでしょうか。

採用は都道府県や市区町村ごとに行われるため、働きたい地域が決まっている人には特に向いています。代表的な職種を順に見ていきます。

県庁職員

都道府県に採用され、県全体に関わる仕事を担当します。産業の振興や道路の整備、福祉の計画づくりなど、扱う範囲は非常に広いです。

市役所よりも広い地域を見ることになるため、県内での異動はありますが、他の都道府県へ転勤することは基本的にありません。

市役所職員

市区町村に採用され、住民の手続きや窓口業務、地域のイベント運営など、暮らしに直結した仕事を担当します。

住民の方から直接「ありがとう」と言ってもらえる場面が多い職種だと聞きます。転居を伴う転勤がほとんどない点も、大きな魅力だと思います。

警察官と消防士

警察官は都道府県に、消防士は市町村に採用されるのが基本です。どちらも地方公務員に分類される職種でした。

試験では教養科目に加えて体力検査があり、他の職種とは対策の仕方が変わってきます。志望する場合は、早めに専用の準備を始めてください。

教員

公立の小中学校や高校の教員も地方公務員です。ただし採用試験は「教員採用試験」という別の試験になり、教員免許が必要になります。

同じ地方公務員でも、ここまで見てきた職種とは試験の中身がまったく違う点には注意しましょう。

国家公務員の主な職種

国家公務員は国の仕組みを支える仕事であることを示すバナー画像

国家公務員は、国に採用されて働きます。制度そのものをつくる仕事もあれば、その制度を現場で動かす仕事もあり、役割の幅がとても広いのが特徴です。

勤務先が全国に散らばっているため、転勤の範囲が広くなりやすい点は、地方公務員との大きな違いになります。こちらも代表的な職種を見ていきましょう。

中央省庁の職員

財務省や法務省、厚生労働省といった省庁で働き、国全体に関わる制度や政策づくりを担当します。

扱う仕事のスケールが大きく、法律や予算に直接関わることもあります。その分、求められる責任も大きい職種です。

出先機関の職員

中央省庁が全国各地に置いている機関を「出先機関」といいます。国税局や税務署、法務局、労働局などがこれにあたります。

国税専門官や労働基準監督官のように、独自の試験区分が用意されている職種もあります。専門知識を身につけながら働きたい人には、特に向いている分野だと思います。

裁判所職員

裁判所で働く職員も国家公務員に含まれます。裁判の記録を作成したり、手続きを進めたりと、司法の現場を支える仕事です。

採用は裁判所が独自に行っており、試験では法律系の科目が多めに出題されます。私が最初に志望したのも、この裁判所職員でした。

入国管理局と国税局で働いた経験

私自身は入国管理局と国税局で働きました。どちらも国家公務員の出先機関にあたります。

実際に入ってみて感じたのは、同じ国家公務員でも、機関によって仕事の雰囲気がまったく違うということでした。入国管理局では外国籍の方と接する機会が多く、国税局では税金の専門知識を深く求められます。

なお、私は地方公務員として働いた経験はありません。ここまでの地方公務員の説明は、受験生として調べたことや、合格した知人から聞いた話をもとにしています。その点はご承知おきください。

国家公務員を選ぶときの視点
  • 制度をつくる側か現場で動かす側か
  • 転勤の範囲をどこまで許容できるか
  • 身につけたい専門性があるか

働き方のちがい

公務員の種類によって転勤や給与が変わることを示すバナー画像

種類が分かったら、次に気になるのは「入ったあとの働き方」ではないでしょうか。勤務地や転勤、給与の考え方は、地方公務員と国家公務員で傾向が変わります。

ここは求人票を眺めていても見えにくい部分です。長く働く場所を決める話なので、受験先を絞る前に一度考えておくことをおすすめします。

勤務地と転勤の範囲

地方公務員は、採用された自治体の中で異動するのが基本です。市役所であれば市内、県庁であれば県内が中心。引っ越しを伴わない異動も多くなるはずです。

これに対して国家公務員は、同じ機関の中で全国規模の異動が発生することがあります。機関によって範囲は異なりますが、住む場所を自分で決めにくくなる可能性は頭に入れておきましょう。

仕事の規模と進め方

地方公務員の仕事は、住民の方と直接やり取りする場面が多くなります。窓口での対応や地域の行事など、成果が目の前で見えやすいのが特徴です。

国家公務員の場合、制度そのものをつくったり、全国共通のルールを運用したりします。一人ひとりの顔は見えにくいものの、動かす対象は大きくなります。

どちらが良いという話ではありません。自分がやりがいを感じるのはどちらか、という相性の問題だと思います。

給与の考え方

公務員の給与は、法律や条例で決められた給料表に沿って支払われます。民間企業のように、成果次第で大きく変動することは基本的にありません。

ただし、勤務地に応じた手当や、職種ごとの手当があるため、同じ年数でも差が出ることはあります。具体的な金額は自治体や機関ごとに公表されているので、志望先が固まったら確認してみてください。

働き方で比べるときの3つの軸
  • 転勤をどこまで受け入れられるか
  • 住民と直接関わりたいか
  • 扱う仕事の規模はどれくらいがいいか

試験のちがい

受ける試験によって対策が変わることを示すバナー画像

公務員試験は、種類によって受ける試験そのものが変わります。同じ「公務員試験」という言葉を使っていても、科目も日程も別物になることが珍しくありません。

ここを取り違えると、勉強してきた科目が出題されないという事態も起こりえます。志望する種類が固まったら、必ず試験の中身を確認してください。

試験の区分

国家公務員には、国家総合職や国家一般職、国税専門官などの区分があります。地方公務員では、上級・中級・初級といった区分で募集されるのが一般的です。

区分によって受験できる年齢や学歴の目安が変わります。募集要項は毎年出ますので、最新のものを見るようにしましょう。

出題される科目

市役所や警察官などは教養科目のみで受けられることが多く、県庁や国家公務員では専門科目まで必要になります。

どの科目が出るのかは公務員試験の科目一覧で表にまとめていますので、そちらで確認してみてください。試験の全体の流れについては公務員試験の流れにまとめています。

難易度の傾向

一般的には、専門科目まで課される試験のほうが準備の負担は大きくなります。ただ、難易度は倍率にも左右されるため、一概に「こちらが難しい」とは言い切れません。

実際、私は国家公務員も地方上級も受験しましたが、自分にとっての難しさは科目との相性で決まりました。数字だけで判断せず、出題される科目を見て考えるほうが確実だと思います。

自分に合う公務員の選び方

自分に合う公務員を3つの観点で選ぶことを示すバナー画像

ここまで読んで「結局どれを選べばいいのか」と感じた方も多いと思います。私自身、最初はまったく決められませんでした。

おすすめは、3つの問いに順番に答えていくやり方です。完璧な答えを出す必要はありません。今の気持ちで構わないので、考えてみてください。

住民に近い仕事がしたい人

「目の前の人の役に立っている実感がほしい」と思うのであれば、市役所や県庁が候補になります。窓口や地域の現場で、住民の方と直接関わる機会が多いためです。

働く地域を自分で選びやすい点も、地方公務員の強みだといえます。

国の制度に関わりたい人

「もっと大きな仕組みを動かしたい」という気持ちが強いなら、国家公務員を検討してみましょう。中央省庁であれば、制度づくりそのものに関わることができます。

その代わり、転勤の範囲が広くなりやすい点は覚悟しておきたいところです。

専門性を身につけたい人

国税専門官や労働基準監督官、裁判所職員のように、特定の分野を深めていく職種もあります。私が公務員を目指した動機も、実はここでした。

働きながら専門知識が身につく環境は、転職や資格取得を考えたときに大きな武器になります。

なお、どの種類を選ぶにしても、目標を先に決めておくと勉強が続きやすくなります。決め方については目標の決め方で詳しく書きました。

公務員の種類のよくある質問

公務員の種類についてのよくある疑問をまとめた章のバナー画像

最後に、公務員の種類について質問されることの多い項目をまとめました。調べ始めた段階でつまずきやすいところばかりです。

細かい条件は自治体や年度で変わるため、最終的には必ず募集要項で確認してください。ここでは全体の考え方をお伝えします。

公務員の種類は大きくいくつに分かれますか

大きくは「地方公務員」と「国家公務員」の2つです。地方公務員は都道府県や市区町村に、国家公務員は国に採用されます。これに加えて、公務員ではないものの仕事の性質が近い「独立行政法人」という選択肢もあります。

地方公務員と国家公務員はどちらが難しいですか

一概には言えません。専門科目まで課される試験のほうが準備の負担は大きくなりますが、難易度は年度ごとの倍率にも左右されます。それよりも、出題される科目が自分に合っているかで考えるほうが確実です。

警察官や教員も公務員に含まれますか

どちらも地方公務員に含まれます。ただし試験の中身が異なり、警察官は体力検査があり、教員は教員採用試験という別の試験を受けたうえで教員免許が必要になります。志望する場合は専用の対策が必要です。

公務員の種類はいつまでに決めればいいですか

勉強を始める前に、おおよその方向を決めておくことをおすすめします。種類によって勉強する科目が変わるためです。ただし途中で変更することもできますので、最初から完璧に決め切る必要はありません。

複数の種類を併願することはできますか

日程が重ならなければ併願できます。公務員試験では併願が一般的で、私も複数の試験を受験しました。科目が重なる試験どうしを選ぶと、少ない負担で受験のチャンスを増やすことができます。

独立行政法人は公務員試験の勉強で受けられますか

筆記試験の内容が公務員試験と似ているため、対策を活かせる場合が多いです。ただし機関ごとに採用の仕組みが異なりますので、興味があるところがあれば個別に募集要項を確認してください。

まとめ

記事のおさらいをする章のバナー画像

今回の記事では、公務員の種類について書かせてもらいました。内容を振り返っておきます。

この記事のおさらい
  • 公務員は地方公務員と国家公務員の2種類
  • 地方公務員は県庁や市役所のほか警察官や教員も含む
  • 国家公務員は中央省庁と出先機関に分かれる
  • 転勤の範囲は国家公務員のほうが広くなりやすい
  • 種類によって試験科目と日程が変わる

公務員の仕事は、想像しているよりもずっと幅があります。どんな種類があるのかを知るだけで、自分に合う選択肢が見つかる可能性はぐっと広がるはずです。

種類がおおよそ決まったら、次に考えるのは「どうやって勉強するか」です。予備校に通うのか、独学でいくのか。ここは最初の大きな分かれ道になります。

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私は大学時代は予備校、働きながらの受験は独学と、両方を経験しました。費用や続けやすさは予備校と独学の比較にまとめました。

最後まで読んでいただきありがとうございました。