公務員試験の科目一覧|教養科目と専門科目を徹底解説
こんにちは、元公務員のユウです。
科目が多すぎて、どれから手をつければいいのか分かりません。全部やらないとダメですか。
全部は要りません。時間をかける科目と、かけない科目をはっきり分けるのがコツですよ。
前回の記事(目標の決め方)では、公務員試験の勉強を始めるにあたってやるべき3つ目の「どの仕事を目指すのか決める」について書かせてもらいました。今回の記事では、4つ目のやるべきことである「試験科目について確認する」について書かせてもらいます。
公務員試験を勉強するにあたって、試験科目を確認することは大切です。当たり前ではありますが、どんな科目が出題されるのか知っていなければ、どの科目を勉強したらいいのか対策を取ることはできません。
また、官庁や役所によって試験科目の出題数が違ったり、出題科目が被ることがあるので、何の科目を重点的に勉強するべきかを把握することができます。
公務員試験の試験科目はとても幅広いです。効率よく勉強するためにも、試験科目をしっかりと確認しましょう。
- 教養科目と専門科目に何があるか
- 2024年から国家公務員の教養科目が大きく変わったこと
- 私がどの科目に力を入れたか(力を入れた順に公開)
- 時間をかけなかった科目と、その判断が正しかったか
- 一番苦労した科目と、一番楽だった科目
試験科目の全体像

公務員試験の試験科目は数多くあります。まずは大きな括りで全体像を説明したいと思います。
公務員試験の科目は大きく分けると2つに分かれます。それが「教養科目」と「専門科目」です。
それぞれの科目を簡単に言うと、「教養科目」は高校までに習う内容、「専門科目」は大学から習う内容、という感じです。
教養科目も専門科目もどちらもとても範囲が広いのですが、より広いのは教養科目の方。そして、内容的に難易度が高いと感じるのは専門科目の方でした。
また、市役所(政令指定都市を除く)や警察官、国立大学法人等の試験は教養科目のみが出題されます。県庁や政令指定都市、国家公務員の試験は教養科目と専門科目の両方が出題されます。
| 試験区分 | 教養科目 | 専門科目 |
|---|---|---|
| 市役所(政令指定都市を除く) | ○ | - |
| 警察官・消防官 | ○ | - |
| 国立大学法人等職員 | ○ | - |
| 地方上級(県庁・政令指定都市) | ○ | ○ |
| 東京特別区 | ○ | ○ |
| 国家一般職 | ○ | ○ |
| 国税専門官等(国家専門職) | ○ | ○ |
| 裁判所事務官 | ○ | ○ |
また、公務員試験は主に行政職と技術職に分かれますが、教養科目は行政職と技術職で共通。一方、専門科目はガラッと変わります。
次は教養科目と専門科目の内容について、少し詳しく説明していきましょう。
教養科目
教養科目について全体像を見ていきます。国家公務員と地方公務員で形が違うので、分けて表にしました。
まず、国家公務員の教養科目は2024年(令和6年)から大きく変わりました。今の形から見ていきます。
| 分野 | 題数 | 出題される内容 |
|---|---|---|
| 知能分野 | 24題 | 文章理解⑩、判断推理⑦、数的推理④、資料解釈③ |
| 知識分野 | 6題 | 自然・人文・社会に関する時事、情報⑥ |
| 合計 | 30題 | - |
国家公務員一般職(大卒程度・行政区分)の基礎能力試験。出典:人事院「国家公務員採用一般職試験(大卒程度試験)」受験案内
注目してほしいのは、知識分野がたった6題しかないことです。そして「情報」という科目が新しく入りました。
一方、市役所・県庁・警察官などの地方公務員の教養試験では、いまも次の分野から出題されます。
| 分野 | 科目 | 内容 |
|---|---|---|
| 一般知能 | 数的処理 | 数的推理、判断推理、空間把握、資料解釈 |
| 一般知能 | 文章理解 | 現代文、英文 |
| 一般知識 | 人文科学 | 世界史、日本史、地理、思想、文芸 |
| 一般知識 | 自然科学 | 数学、物理、化学、生物、地学 |
| 一般知識 | 社会科学 | 法律、政治、経済、社会 |
| 一般知識 | 時事 | - |
「人文科学・自然科学・社会科学」という区分は、国家公務員ではもう出題されません。知識分野は「時事」と「情報」の6題にまとめられました。地方公務員ではいまも出ますので、自分が受ける試験がどちらなのかで、やることが変わります。出題数は試験ごとに違うため、受ける試験の受験案内で必ず確認してください。
この表を基に科目について説明していきます。教養科目は大きく分けると「一般知能」「一般知識」に分かれます。
一般知能
「一般知能」にあるのは「数的処理」と「文章理解」の2つです。
「数的処理」には、算数のような「数的推理」、パズルゲームのような「判断推理」、図形等を読み解く「空間把握」、資料から読み解く「資料解釈」が出題されます。
そして「文章理解」で出るのは、出題された文章を読んで正解の選択肢を答える問題。「現代文」と「英文」の2種類です。
「一般知能」ということで、知っている知識で答えるのではなく、解答を導き出すために思考を巡らす必要がある問題が出題されます。
近年はこの一般知能の科目が重視されていて、出題数は増える傾向でした。
国家公務員一般職では、30題のうち24題が知能分野です。基礎能力試験の8割が、知識ではなく思考力を問う問題ということになります。
出題数が多いぶん、一般知能は勉強を始める順番でも優先したい分野。どの科目から手をつけるかについては公務員試験の裏ワザでも触れています。
私は数的処理の科目が大変苦手でとても苦労しました。苦手な人は本当に苦手だと思います。ただ、対策もちゃんとあります。私が実際にやって解けるようになった方法は、数的処理の対策で詳しく書かせてもらいました。
一般知識
一般知識は、受ける試験によって中身が大きく違います。
地方公務員では「人文科学」「自然科学」「社会科学」「時事」に分かれます。構成は上の表のとおりです。一般知能とは違い、知っている知識で答える問題がメインで、内容は高校生までに習う範囲です。
国家公務員では、この区分での出題はなくなりました。いまは「自然・人文・社会に関する時事、情報」として6題にまとめられています。分野の名前は残っていますが、問われ方が時事寄りになり、新たに「情報」が加わりました。
「時事」は、政治や経済、環境など、現在話題となっている事柄が出題されます。国家公務員ではこの時事が知識分野の中心になりました。
官庁や役所にもよりますが、近年は一般知識の出題数が減り続けています。私が受験した当時も、国家公務員の一般知識は大幅に減っていました。その流れが今も続いている、ということです。
範囲は広いですが、コツコツやっていけば十分得点できます。
専門科目
専門科目についても表にまとめましたので、まずはこちらをご覧ください。
| 分野 | 科目 |
|---|---|
| 法律系 | 憲法、行政法、民法(総則・物権)、民法(債権・親族相続) |
| 経済系 | ミクロ経済学、マクロ経済学、財政学・経済事情、経営学 |
| 行政系 | 政治学、行政学、国際関係、社会学 |
| その他 | 心理学、教育学、英語(基礎)、英語(一般) |
表の科目は、国家公務員一般職に出題される専門科目になります。全16科目の中から8科目(40題)を選択して解答する形式のため、全ての科目を勉強する必要はありませんが、幅広く出題されています。
大きく分けると、行政職で出るのは「法律」「政治」「経済」「行政」「その他の科目」。この5つです。
専門科目は県庁や政令指定都市、国家系の公務員の試験で出題されます。国家公務員一般職のように何科目か選択する形式だったり、裁判所事務官のように法律の科目が多めに出題されたり、国税専門官の「会計学」のような独自の科目が出題されたりと、色々なパターンがあります。
範囲は広いものの、教養科目と同様にコツコツと勉強していけば十分得点できるはずです。
また、中でも「ミクロ経済学」「マクロ経済学」は特に苦手な人が多いと思います。大学の公務員講座では、この2つの科目が始まった辺りで人が一気に減りました。
私自身も、必死に勉強する中でじんましんが身体中に発生するくらい苦手でした。ただ、その後に効率よく勉強できる方法が見つかったので、それは経済学の対策にまとめてあります。
被る科目は多い
官庁や役所にもよりますが、基本的に試験の科目は被っているものです。教養科目も専門科目も、どちらも範囲は広いですが、コツコツと勉強していけば十分得点することはできます。実際に私はできました。
そして、ひととおり科目を勉強しつつ、志望順位の高い官庁や役所の試験科目に合わせて重点的に勉強していく、という戦略を取るのがいいと思います。
私がどの科目に力を入れたか

ここからは、私が実際にどの科目にどれだけ時間を使ったかを書きます。
具体的な時間数は覚えていませんが、どの科目に力を入れたかははっきり覚えています。科目名は私が受験した当時の出題科目で書きます。現在とは科目が変わっていますが、力を入れるべき科目の考え方は今も同じなので、そのまま参考にしていただけます。
基礎能力試験で力を入れた順
- 数的推理
- 判断推理
- 資料解釈
- 文章理解
- 時事
- 知識分野のそれぞれの科目
1から3は同順位と考えてもらって大丈夫です。
1から4は知能分野です。文章理解はそこまで苦手ではありませんでしたが、数的推理・判断推理・資料解釈は本当に苦手でした。得点するためにも毎日問題を解いていたので、特に力を入れた科目になります(数的処理の対策)。
文章理解も、苦手意識はなかったものの毎日コツコツ解いていたため、続いて力を入れていました。
その次が時事です。出題数が多く、得点できると大きいため力を入れました。ただ暗記が中心なので、知能科目のように毎日解くことはなく、他の科目とローテーションしながら解いていました。そのぶん勉強時間は少なめです。
最後が知識分野のそれぞれの科目です。暗記系で、なおかつ出題数が少ないため、そこまで力を入れませんでした。この判断については後ほど詳しく書きます。
専門試験で力を入れた順
国家一般職を受験した際に選択した8科目です。
- ミクロ経済学
- マクロ経済学
- 財政学・経済事情
- 経営学
- 憲法
- 行政法
- 民法(総則及び物権)
- 民法(債権、親族及び相続)
1と2は同順位で、ダントツで力を入れた科目です。この2つは本当に苦手で、本当に苦労しました。勉強にかなりの時間を使っています(経済学の対策/経済学の経験談)。
次が財政学・経済事情。法学部の私にとってこのような科目は馴染みがなく、それなりに勉強に時間を使いました。
経営学も馴染みのない科目でしたが、私の苦手なグラフなどが出ることはなく、シンプルな暗記が多かったため、そこまで時間を使いませんでした。
憲法・行政法・民法の2科目は同順位です。私は大学2年生で行政書士の講座を受けて勉強していたため、これらの科目は既に勉強が終わっていました。そのため直前期に勉強しただけで、一番勉強時間は少なかったです。
共通点は「知能科目系」に時間を使っていること
2つの順位を並べると、はっきりした共通点があります。知能科目系の科目に時間を使っているということです。
これは今回の説明のために私が勝手に作った言葉です。基礎能力試験の数的推理・判断推理・資料解釈・文章理解に加えて、専門試験のミクロ経済学・マクロ経済学を含めて呼んでいます。ミクロ・マクロは知能分野という括りではありませんが、計算やグラフを読み解くことが多いため、同じ仲間として括りました。
これらの科目は暗記では解くことができません。日々コツコツと問題を解いていくことで、はじめて解き方が身につきます。そのため他の科目と違い、多くの時間を使って勉強することになります。
一方それ以外の科目は暗記の科目です。解法を身につけて解くものではなく、知識があるかどうかで決まります。毎日解く必要がないため、知能科目系よりも勉強時間は少なくなります。
公務員試験の勉強では、時間がかかる科目とあまりかからない科目を見極めて、計画を立てると良いですよ。
計画の立て方そのものは勉強計画の立て方に書きました。
受ける試験によって力を入れる科目は変えなかった
私は受ける試験によって特別に力を入れる科目を変えることはありませんでした。
というのも、公務員試験は出題科目に多少の違いはあっても、おおよその出題の割合は同じだからです。
そのため、知能分野やミクロ経済学・マクロ経済学のように解法を身につけるのに時間のかかる科目は念入りに勉強する、という力の入れ方で、どの試験も勉強していました。
捨てた科目はあるか

「捨て科目を作るべきか」は、受験生が一番気にするところだと思います。正直に書きます。
捨てた科目はないが、時間をかけなかった科目はある
完全に捨てた科目はありませんでした。しかし、意図的にあまり勉強に時間をかけなかった科目はあります。
それが、国家公務員の試験にある「知識分野」です。
当時この科目の内容は「社会科学」「人文科学」「自然科学」の3つからなっていて、政治や経済、日本史や世界史、物理や化学など、高校までに学んだ内容でした。
講師に言われた「この科目に時間をかけない方がいい」
この科目について、私が講師の方から最初に言われたのがこれです。
範囲は広いけど出題数は多くなくて、この科目にあまり時間はかけない方がいい
実際、現在の国家公務員一般職では、知識分野の出題は6題しかありません。確かに試験の範囲に対して6題は少ないです。当時私が受験した時も同じくらいの出題数でした。
ちなみに、私が受験する数年前はこの知識分野はもっと出題数が多かったそうです。途中で配分が変わり、「知能分野」と「時事」の出題数がかなり増えたと聞きました。暗記より知能、そして現在の社会の時事の知識が重視されるようになったようです。
記事の前半で書いたとおり、その流れは今も続いています。知識分野は6題、しかも中身は時事と情報です。
言われたとおりにして、正解だった
その話を聞き、私は言われたとおりにしました。
- 知識分野の科目の講義はもちろん聴いた
- 復習として、講義の範囲のテキストと問題集の問題を一度だけ解いた
- それ以降は触らなかった
代わりに力を入れたのは、苦手な「知能分野」の科目です。
本試験を受けて分かったことですが、この判断は正しかったと思います。問題集は一周しか解かなかったものの、それなりに問題は解けました。
力を入れて勉強した友人に聞いてみた
公務員講座の友人で、知識分野にも力を入れて勉強した人がいたので、話を聞いてみます。
知識分野の科目の勉強は無駄ではなかったけど、効率が悪い
講師の方の言うように、一つ一つの科目の範囲はとても広いです。そのため時間をかけて勉強してもカバーしきれません。また出題数も少ないため、時間をかけて勉強しても大きく得点することができません。
知識分野はどこまでやればいいか
では、どれくらいやればいいのか。私の考えはこうです。
- 予備校を利用している方…講義を聴き、問題集を一周だけ解いておく
- 独学の方…問題集を一周解いておく
- 勉強する範囲は、問題集に掲載されている問題に絞って問題ない
テキストを最初から読み込む必要はありません。問題集に載っている問題だけで構いません。
市役所などを受けるなら、少しだけ多めに
ここまでの出題数は、国家公務員のものを前提にした話です。
市役所などの試験では、知識分野の科目が国家公務員よりも多少多くなることがあります。その場合は、知識分野の勉強に少し力を入れてもいいかなと思います。
とは言っても、テキストを読み込んで問題集を何周も解く、というようなことはしなくて大丈夫です。問題集を本試験までの途中で一周、直前期にもう一周。2周くらい解けば十分だと思います。
人それぞれ知識の度合いが違うため、あくまで目安にしていただけたらと思います。出題数は試験ごとに違うので、受ける試験の受験案内で必ず確認してください。
一番苦労した科目と一番楽だった科目

ここからは、どの科目で苦労して、どの科目が楽だったのかを正直に書きます。科目ごとの相性は人によって違いますが、なぜその科目が大変だったのか・楽だったのかは共通している部分が多いはずです。
あわせて、得意科目を過信して本試験で大失敗した話も書かせてください。これは科目選びというより本番での立ち回りの話になりますが、知っておくと同じ失敗を避けられます。
苦労したのは、どうしても5つになる
一番苦労した科目は、間違いなくこの5つです。
- 数的推理
- 判断推理
- 資料解釈
- ミクロ経済学
- マクロ経済学
「一番」と言いながら5つも挙げていますが、どれか1つに絞ることはできませんでした。間違いなくこの5つはとても苦労し、悩み、多くの時間を使いました。
どう苦労したかは、数的処理の対策と経済学の経験談に詳しく書いています。
一番楽だったのは「経営学」
一番楽だった科目は経営学です。楽というよりも「勉強しやすかった」という方が合っているかもしれません。
内容としては、学者さんの名前やその人が考えた説を覚えたり、経営に関する用語や意味を覚えたりするものです。私が苦手とする計算やグラフが出てきません。
また、本試験に出題される問題はシンプルなものが多く、とても得点しやすかったです。
ただし暗記がメインになります。私は暗記することにそこまで苦手意識が無かったので良かったのですが、暗記を苦手としている方は少し苦労するかもしれません。
解く順番を無視して大失敗した話
ここで1つ、失敗談を書かせてください。経営学そのものの話ではなく、解く順番の話です。
前提として、本番で得意な科目から解いていくこと自体は、私もおすすめしています。私はいつも得意な法律の科目から解くと決めていました。
解く順番は、思っている以上に大切です。得点そのものだけでなく、精神面にも影響が出ます。最初に手応えがあると落ち着いて進められますし、逆に出だしでつまずくと、そのあとの科目まで引きずってしまいます。
ところが国家一般職の本試験で、私は「経営学は解きやすいから」という理由だけで、事前に決めていた順番を無視し、思いつきで経営学から解き始めました。
ところがその年は例年に比べて経営学が非常に難しく、大失敗しました。得意なはずの法律科目にたどり着く前に、気持ちを乱してしまったのです。
解きやすそうな科目に、つい手が伸びてしまいそうです。
そこが落とし穴でした。その年の難易度は開けてみないと分かりません。得意な科目から解くのは正解ですが、順番は本番で思いつきで変えないでください。
本番での解く順番の考え方は公務員試験の裏ワザにまとめました。
行政書士の勉強が効いた科目
これは私独自の話になりますが、大学2年生で行政書士の勉強を行っていたため、憲法・行政法・民法(総則及び物権)・民法(債権、親族及び相続)の科目はほとんど勉強する必要がなく、とても楽でした。
ただしこれは、大学2年生の時に必死に勉強したからであって、先に苦労した形になります。楽をしたわけではありません。
大変だったのは科目ではなく試験

どの科目が大変なのかは、受験生が気になるところだと思います。ただ私の場合、思ったより大変だった科目というのは特にありませんでした。事前に過去問を解いて、大変そうな科目を把握できていたからです。
そのかわり、思ったより大変だった「試験」はありました。科目単位ではなく試験単位で難易度が違う、という話です。ここを知らずに本番を迎えると、私のように面食らうことになります。
思ったより大変だった科目は、特になかった
意外に思われるかもしれませんが、「思ったより大変だった科目」は特にありませんでした。
というのも、事前に過去の本試験の問題を解いていたからです。数的処理やミクロ経済学・マクロ経済学など、全く解けず、勉強するのに大変そうな科目は事前に把握できていました。そして実際にとても大変な思いをしました。
最初に過去問を解いておく理由は公務員試験の始め方に書いています。
裁判所事務官の難易度に驚いた
ただ、「思ったより大変だった試験」ならあります。
それが裁判所事務官の採用試験です。
この試験は、他の官庁や役所の試験と比べると全体的に難易度がすごく高いのです。それに気づいたのは本試験を受けた時でした。
試験が始まってから「あれ、なんだこれは……」となったのを覚えています。
なぜ最初の過去問では気づけなかったのか
一番最初に過去の本試験の問題を一度解いているので、問題には触れているはずです。それなのに気づけませんでした。
理由は、そもそも知識が無かったため、難易度が高いかどうかの感覚がなかったからです。
数的処理やミクロ経済学・マクロ経済学は、明らかに解けないであろうことが分かりました。しかしそれ以外の科目については、まだ知識がないが故に「こんな問題が出るんだなぁ」というところで終わっていたのです。
約1年間勉強し、知識のある状態で本試験を受験して、はじめて難易度の高さに驚きました。
直前期にも、もう一度解いてほしい
最初に過去の本試験の問題を解くことはこのブログで何度もすすめていますが、直前期にもう一度、自分が志望している官庁や役所の過去の本試験を解いてください。知識がついた状態で解くと、最初に解いたときには見えなかった難易度が見えます。本番で驚かずに済みます。
公務員試験の科目のよくある質問

公務員試験の科目は全部勉強しないとだめですか
いいえ。国家公務員一般職の専門試験は16科目のうち8科目を選んで解答する形式です。教養科目も、時間をかける科目とかけない科目を分けるのが前提になります。私は知能分野に時間を使い、知識分野は問題集を一周するだけにしました。
捨て科目は作ってもいいですか
完全に捨てる必要はありませんが、時間のかけ方に差をつけるのは必要です。私は国家公務員の知識分野にあまり時間をかけませんでした。範囲が広いのに出題数が少なく、時間をかけても大きく得点できないためです。講義は聴き、問題集を一周だけ解いて、あとは触りませんでした。本試験を受けてこの判断は正しかったと思います。
知識分野はどこまで勉強すればいいですか
予備校を使っている方は講義を聴いて問題集を一周、独学の方は問題集を一周で十分だと思います。勉強する範囲は問題集に載っている問題に絞って構いません。ただし市役所などは国家公務員より出題数が多くなることがあるため、その場合は途中で一周、直前期にもう一周の計2周をおすすめします。
国家公務員の教養科目はどう変わったのですか
2024年(令和6年)から大きく変わりました。国家公務員一般職(大卒程度・行政)の基礎能力試験は30題で、知能分野が24題(文章理解10・判断推理7・数的推理4・資料解釈3)、知識分野が6題です。知識分野は「自然・人文・社会に関する時事、情報」となり、「情報」が新しく加わりました。地方公務員では人文科学・自然科学・社会科学が今も出題されます。
どの科目から勉強を始めればいいですか
解法を身につけるのに時間がかかる科目からです。具体的には数的推理・判断推理・資料解釈・文章理解と、専門試験ならミクロ経済学・マクロ経済学。これらは暗記では解けず、毎日コツコツ解くことでしか身につきません。暗記科目は後からでも間に合います。
一番苦労する科目は何ですか
私の場合は数的推理・判断推理・資料解釈・ミクロ経済学・マクロ経済学の5つでした。どれか1つに絞ることができないほど、どれも苦労しました。いずれも計算やグラフを読み解く科目です。
受ける試験ごとに力を入れる科目を変えるべきですか
私は変えませんでした。公務員試験は出題科目に多少の違いはあっても、おおよその出題の割合は同じだからです。解法を身につけるのに時間のかかる科目を念入りに勉強する、という方針でどの試験にも対応できました。
得意科目から解き始めてもいいですか
おすすめします。私も得意な法律の科目から解くと決めていました。解く順番は得点だけでなく精神面にも影響します。出だしでつまずくと、あとの科目まで引きずるためです。ただし本番で思いつきで順番を変えるのは危険です。私は「経営学は解きやすいから」という理由だけで事前に決めた順番を無視し、その年たまたま非常に難しかった経営学から解いて大失敗しました。順番は事前に決めて、本番では守ってください。
まとめ

今回の記事では、公務員試験の試験科目について書かせてもらいました。今回の内容をまとめると以下のとおりです。
- 科目は「教養科目」と「専門科目」に分かれる
- 市役所・警察官・国立大学法人は教養科目のみ。県庁・政令指定都市・国家公務員は両方
- 国家公務員は2024年から基礎能力試験が30題に。知識分野はわずか6題
- 国家公務員の知識分野は「時事」と「情報」。人文・自然・社会の区分での出題はなくなった
- 地方公務員では人文科学・自然科学・社会科学が今も出る
- 国家一般職の専門試験は16科目から8科目(40題)を選択
- 時間をかけるべきは、暗記では解けない「知能科目系」
公務員試験の勉強を始めるにあたって、自分がなりたい仕事の試験にはどんな科目があるのかを確認することはとても大切です。
- 時間がかかる科目とかからない科目を見極めて計画を立てる
- 知能科目系(数的推理・判断推理・資料解釈・文章理解・ミクロ・マクロ)に時間を使う
- 知識分野は問題集を一周でいい。 範囲が広いのに出題は6題
- 一番楽だったのは経営学。ただし得意でも解く順番は変えない
- 直前期にもう一度、志望先の過去問を解く
どの試験も教養科目か専門科目、またはその両方が出題されることは同じですが、試験によっては特定の科目の出題数が多いことがよくあります。
自分が目指している仕事の試験科目はどうなっているのかを確認し、しっかりと対策ができるようにしましょう。
次の記事では、公務員試験の勉強を始めるにあたって5つ目のやるべきことである「試験の日程を確認する」について書いていきます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

